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2018.01.10 UPDATEDOCTORS INTERVIEW VOL.38

今回のチクスキホスピタルは飯塚記念病院の豊永次郎副医院長に、糖尿病の現状や発見、治療への取り組みについて伺いました。

 

―40歳以上4人に1人が糖尿病―

現在日本人の死亡に関する危険因子1位〜6位までが喫煙、運動不足、飲酒、食塩多摂取などの生活習慣が原因となっています。これらの習慣を続けると、生活習慣病(糖尿病、高血圧、肥満など)へと発展してしまいます。今回は日本の40歳以上の4人に1人と急増している「糖尿病」についてお話したいと思います。

糖尿病は、空腹時血糖 126mg以上、または食後血糖 200mg/dl以上で診断されます。糖尿病が怖いのは、血糖値が高い状態が続き、その自覚症状がほとんどない事です。静かに全身の血管が痛んでいき、眼(網膜症)、腎臓、神経、心筋梗塞、脳梗塞、認知症などの合併症を来します。糖尿病性腎症は、糖尿病患者の約40%が罹患しており、血糖値上昇、高血圧により腎臓が障害され、腎機能が正常の10%以下になると、生命維持のために、血液透析、腹膜透析などの腎代替療法(腎臓の機能を代行する治療)が必要となります。現在わが国では、毎年3万人以上が新規に透析を開始しており、糖尿病性腎症が原因の第1位となっています。糖尿病から糖尿病性腎症を発症させないためにも早期発見・生活習慣改善が極めて重要です。

 

―糖尿病、糖尿病性腎症は早期発見が最重要―

糖尿病は自覚症状に乏しいため、症状が出現したときにはすでに全身の合併症を伴っていることが多いですが、早期発見し、治療を開始すれば合併症を防ぐ事は可能です。糖尿病性腎症は病気の進行により第1期から第5期に分類されますが、尿中に排出されるアルブミン尿値を測定することで早期発見が可能です。尿中にアルブミンを認めない第1期、尿中に微量なアルブミン(30~300mg/日)を認める第2期、尿中に多量なアルブミンを認め、検尿検査でも尿蛋白が陽性となってしまう第3期、腎機能が低下(30%以下)する第4期、透析療法が必要になる第5期です。第2期、第3期の早期までに糖尿病性腎症であることを発見できれば、適切な治療で進行を止める事ができ、さらに回復することも可能です。しかし、現在の検診、特定検診の尿検査では、この微量なアルブミン尿を測ることが出来ず、第2期での診断が出来ず、第3期以降の診断となってしまいます。糖尿病に罹患されている方は、年に1度は、検尿検査だけでなく、微量アルブミン尿を検査する事で、早期発見、早期治療が可能となります。

糖尿病腎症の経過の表。早期に微量アルブミン尿を検知できれば、進行を止め回復への治療ができる。

 

 

―糖尿病透析予防外来の取り組み―

飯塚記念病院内科外来棟では、糖尿病・糖尿病性腎症の早期発見・治療に注力しています。糖尿病療養指導医、腎臓内科専門医、高血圧専門医が在籍しており、筑豊糖尿病療養指導士の資格を有するスタッフも6名在籍しています。糖尿病早期診断のための75g糖負荷試験、糖尿病性腎症早期発見のため微量アルブミン尿測定を積極的に行っています。糖尿病、糖尿病性腎症の進行を抑え、回復させるためには、なによりも患者さんの病気に対する知識と治療への理解、協力が必要不可欠であり、患者さん1名に対して、ドクター、栄養士、看護師といった3方面から治療介入を行っています。2階には専用のトレーニングルームがあり、そこでは理学療法士による運動指導も受けることができます。食事療法、運動療法を行った上で、適切な内服薬調整を行う事で病気の進行を抑えることが出来ます。

 

 

―地域のみなさんが健康的な毎日を送るために―

糖尿病性腎症を発症すると、腎臓機能低下だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病が急増し、死亡率も格段と増加します。早期から治療を開始し、糖尿病性腎症が回復することで、心血管病が激減することも報告されています。糖尿病性腎症が進行した第4期の状態であっても、治療開始に遅すぎる事はありません。生活習慣を変え、厳格な血圧管理を行う事で、透析開始までの期間を延長させる事が可能です。仮に透析になってしまっても、糖尿病による合併症をコントロールし、十分量な透析を行えば、元気に生活を送っていただけます。糖尿病、糖尿病性腎症の早期発見、早期治療を行うことは、寿命、健康寿命の延長に繋がります。地域に住む方々がより健康的な生活を永く送ることができる、その目標に向かって邁進していきます。

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