飯塚医師会理事
岩見 元照 院長

「平日夜も診療します。“飯塚急患センター開所”」
飯塚急患センター開所
今回は、飯塚医師会 飯塚急患センター担当理事の野見山祐次先生(写真1)に新装した飯塚急患センターについてお聞きしました。

写真1:野見山内科消化器科 小児科医院 野見山祐次院長
【岩見】 飯塚急患センターが新しくなりましたね。移転もしたそうですね。
【野見山】 飯塚市西町にあった飯塚休日夜間急患センターが老朽化したため、飯塚市吉原町の再開発ビル「サンメディラック飯塚」(写真2)に8月1日、休日の患者さんに対応する飯塚急患センターが開所しました。同ビルには、飯塚医師会や西鉄飯塚バスターミナルも入居しています。

写真2:サンメディラック 飯塚全景
【岩見】 休日だけでなく、平日も診療されているのですか。
【野見山】 そうなんです。9月1日からは、平日夜間も診療もしており、名称も「飯塚急患センター」(写真3)に改められました。診療科は内科と小児科です。旧急患センターは1979年、飯塚医師会が市から運営委託を受けて始まりました。ただ、診療が土曜、日曜、祝日の夜間のみであった為、平日夜間の診療は、一部の開業医の時間外診療や、救急病院に依存してきました。そのため、救急病院には患者さんが集中し、「待ち時間が長すぎる」などの苦情も寄せられていました。
このことは、市の課題ともなり、2008年の「公共施設のあり方検討委員会」では、旧急患センターの市立病院併設も検討されました。その後、地方に波及した「事業仕分け」の影響で、存続の是非も議題に上りましたが、市は「むしろ平日まで急患センターの診療枠を拡大すべき」との結論に至りました。

写真3:飯塚急患センター 受付
【岩見】 以前の急患センターより利用しやすくなったのでしょうか。
【野見山】 平日夜間診療が始まったことで、休日平日を問わず、夕方から夜間にかけての受診が可能となりました。どの病院も閉まった時間、翌日まで心配な症状があり、とりあえず今晩だけでも症状を抑えたい、診てもらいたいという患者さんは、是非、飯塚急患センターをご利用ください。
【岩見】 平日も診療拡大するにあたり、ご苦労なさっているところはありませんか。
【野見山】 最大の課題は小児科医の確保でした。小児科専門の開業医は飯塚医療圏で10人足らず。毎日、専門医が診療することはできません。そこで開業医、勤務医を問わず小児科診療の経験がある先生方にお願いし、何とか必要人数を確保することができました。そのような経緯もあり、小児科の診療の対象は1歳以上とさせていただきました。
【岩見】 本日はどうもありがとうございました。
《飯塚急患センター》
●診療科 … 内科、小児科(1歳以上)
●診療時間 ・月~金曜 … 午後7時~同9時 ・土曜、日曜、祝日、8月13~15日、12月31日、1月1~3日 … 午後6時~同10時 文献:西日本新聞 あなたのカルテより改変
Comments