PICK UP最新記事

嘉麻市・山田「中村呉服店」_めまぐるしく巡る時代と変わらない山田の良さ。

2023.11.23

「初代が馬車で呉服を売り歩いてて、山田で店を構えたのが2代目の父。炭鉱で栄えた時代は、凄かったですよ」100年以上にわたり、激動の時代を見つめてきた中村呉服店。3代目の中村春夫さん・智美さんご夫妻は、今も通りに明るさをもたらす存在だ。


レトロなビルは1950年代に建てられた鉄筋造。今も当時の意匠が残る。上の階にはかつて、一家や社員が暮らしていた。

「当時は糸へんのものは何でも取り扱っていて、百貨店のようでした」と智美さん。現在は制服の取り扱いがメインだが、2人の人柄に惹かれて人が集い、中庭のモッコウバラが満開になる4月には、春夫さんが手打ち蕎麦を振る舞うのが恒例。


制服の取り扱いは地域の子供たちのため。「店をやめたくても、やめられない」と明るく嘆く春夫さん。

春夫さんは商工会議所青年部の初代部長や今年の4月まで市議会議員も務め、ブギウギ祭りの実行委員にも名を連ねる。「山田のいい空気感」を作ってきた立役者だ。「外に自慢できるのは、山田饅頭と人の良さぐらい(笑)。今また射出引神社の桒野さんが中心となって催しが増えて、嬉しく思います」



嘉麻市上山田1420  
0948-52-0045
10:00〜17:00
日曜日定休

この記事を書いた人

ババケンタ

チクスキ(推定)4代目編集長です。田川・猪国に暮らしています。長崎〜北九州〜岡山〜東京を経て田川に移住しました。学生時代は小倉競馬場がキャンパスの眼の前にあったにも関わらず、公営ギャンブルの類には一切手を出さなかったという強靭なメンタルを持ち合わせています。

RANKING最新記事