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鞍手郡・小竹町「兵士・庶民の戦争資料館」_戦争の記憶に「触れる」日本初の私設資料館。

2024.03.18




弾丸が貫通した水筒、錆びた鉄帽、靴、千人針、軍服etc...わずか30㎡の空間内に、2000点以上もの戦争に関する遺品・資料が並んでいる。小竹町にある「兵士・庶民の戦争資料館」は1979年に故・武富登巳男さんが日本で初めての私設戦争資料館として立ち上げ、現在は息子の慈海さんが意志を継ぎ、運営している施設だ。



最大の特徴は、ほぼ全ての展示物に「実際に触れることができる」点で、手触り、重さ、硬さなどガラスケース越しに眺めるのとは次元の違うリアリティが感じられる。


武富家に3代にわたって伝わる遺品と、全国から寄せられた貴重な品々が並んでいる。


慈海さんによる話は、映画を何本観ても追いつけないほどのストーリーと情報量に満ちている。


9割以上の日本兵が亡くなったレイテ島の遺品も数多くある。水筒は戦場で命綱だった。



「3歳ほどのお子さんでも、実際に触れたらなんとなく伝わるものがあるようです」と慈海さん。1点ずつ展示物の背景を丁寧に解説してくれるので、たっぷりと時間をとって訪れよう。


国内各地だけでなく、海外からここだけのために小竹町を訪れる人もいる。世界的にも希少な施設だ。


手で触れること、入館無料であることも「戦争を2度と繰り返さない」ための一貫した考えによるもの。



鞍手郡小竹町大字御徳415-13
0949-62-8565
13:30〜17:00(入館無料)
※訪問の際は要事前連絡
水曜日・木曜日定休


 

この記事を書いた人

ババケンタ

チクスキ(推定)4代目編集長です。田川・猪国に暮らしています。長崎〜北九州〜岡山〜東京を経て田川に移住しました。学生時代は小倉競馬場がキャンパスの眼の前にあったにも関わらず、公営ギャンブルの類には一切手を出さなかったという強靭なメンタルを持ち合わせています。

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