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旧筑穂町「大分八幡宮・大根地神社・内野老松神社」_神社を巡らずして、筑穂町は語れない。

2024.04.16

旧筑穂町エリアで何を取り上げるか話し合う会議で「狛犬かわいい〜」「神社もさらっと紹介しよう」と意見が上がった。筑豊の神社だけに留まらず全国津々浦々巡ってきた神社好きの身として、待ったをかけざるを得なかった。「筑穂町の神社は大きく取り上げるべきです!」と、見開きで紹介するに至った次第である。

まずは何と言っても大分八幡宮。歴史はかなり古く千年以上前に遡り、筑前国最古の八幡宮だと言われている。毎年およそ百万人もの人々が集まる博多の放生会で有名な『筥崎宮』の元宮(おおもとの神社)であり、『九州五所別宮 第一』という立派な称号からもその由緒正しき歴史がうかがえる。「大分八幡宮の放生会は、鯉を放つ子どもたち、獅子舞に流鏑馬等、地域の皆で作るお祭りです」と宮司さん。



住宅街の中で、筑穂町を見守り続けてきた大分八幡宮。多くの人で賑わう毎年9月の放生会はこの地で少なくとも300年以上続いていて、このあたりでは珍しい流鏑馬をみることもできる。境内には立派な藤が植えられており、4〜5月の今が見頃。


【大分八幡宮】
飯塚市大分1272

そして二つ目は、町の中の神社とは打って変わって深い山の中にある大根地神社。中腹に車を停め、二十分ほど山道を登ると現れる大根地神社はとにかく神秘的。筑豊内外から人気の大根地山の登山道から少し外れると、澄んだ空気と深い緑の中に真っ赤な鳥居がいくつも立ち並ぶ。本殿から更に少し登ると到着する山頂からは筑穂の町並みを見渡すことができ、反対側には雲仙まで望む絶景が広がる。山頂付近にありながらも管理が行き届いた境内も、地域に愛されながら長年信仰されてきた証なのだろう。



大根地山の山頂付近に位置する、いわゆる「お稲荷様」の神社。京都伏見稲荷の千本鳥居に代表されるような、山の参道に鳥居が連なっている神秘的な光景を目の当たりにすることができる。車での登頂は危険なため、中腹の駐車場に停めてからの参拝を。


【大根地神社】
飯塚市内野2507-3

そんな大根地神社だが、年に一度山に登らずとも参拝できる機会がある。それが内野宿の街道沿いにある内野老松神社で行われる春の神幸祭。普段山の上にいる神様が下りてきて、感謝と峠・街道往来の安全を願うべく始まった。大根地は近隣の学校の校歌に登場するくらい馴染み深く、親しまれ、筑穂町を永く見守り続けている。



長崎街道内野宿の南端に位置する神社。毎年4月の初旬に、大根地神社の神様が年に一度下りてくる「神幸祭」が行われ、内野地区で古くから親しまれてきた。


【内野老松神社】
飯塚市内野2876
 

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