2026.04.24
もうすぐ創業100年。飯塚に来たら、立ち寄りたい「帽子のほりかわ」
by CHIKUSKI WEB 編集部

連続世界一のタイトルとW受賞 その技術の秘密とルーツとは?
【SHOGO】私が、ロンドンでトップスタイリストとして活躍していたサロン「SANRIZZ(サンリッツ)」の代表TONY RIZZO(トニー)は、世界でもっとも成功し尊敬される美容師ヴィダルサスーン氏の右腕を努め、ヴィダルサスーンアカデミーの校長をしておりました。このサンリッツ代表トニーにより、技術とセンスを徹底的に磨かれた私は、トップスタイリストまで昇りつめることができました。ヴィダルサスーン氏本人にも2度お会いすることができ、この時の経験値・ヘアショー・技術セミナー等の段取りやカット・カラーの普遍的な原理・原則を身につけたことが、現在、自信となり世界に挑戦する原動力になっています。“ヴィダルサスーン”といえば、シャンプーやドライヤー・ヘアアイロンの名前として知られていますが、それだけではなく、今現在世界中全ての美容師達がヘアカットに使う技法を、世界で初めて理論的・体形的に作り上げた人です。ファッション界ではマリークワントのミニスカートデザイン、モデルのツイッギーのヘアデザイン等により世界中で爆発的に拡散されたのがこのヘアデザインとヘアカット技法です。

下のSASSOONの作品は、約50年以上前の作品ですが、ナンシー・クワンという女優のために作られたスタイルです。今でもすごく美しいフォルム(形)だと思います。現在は右メイン写真の私の作品のように、形だけではなくそこに毛先の軽さや動き・質感が加わり、カラーも白黒ではなくカットデザインに合わせてのカラープレイスメントが加わるようになりました。しかしながらヘアカット技術において、この50年前のシンプルで美しいフォルムを作り出す技術は、現在の日本の美容師さん全てがマスターできているわけではありません。特に現在日本では、器具や薬液が進歩し、くせ毛には即矯正ストレート(※ヨーロッパではほとんどストパーは行いません)、スタイリングは180℃を超える熱で強制的に形づけるアイロンなどが主流になり、ヘアカットもアイロン等でスタイリングする前のベース作り程度の価値になっています。一般ユーザーにとっては大変ありがたい、スタイリングが楽になる便利な物達なのですが、私達プロ側の、ことカット技術においてはこの50年前の技術よりも原始的な方法が現在では主流で行なわれ、髪を切っている時間よりも髪を削いでいる時間の方が長いと感じることもあるのではないでしょうか?髪は本来、きちんと計算して切られればドライヤーで乾かすだけでおさまります。ですから、美容室でカット後に髪の毛を乾かした直後にスタイルがおさまっていないのにアイロンを入れられると、後で自分でスタイリングした時にうまくいかないという現象が起きるのもこのためです。

私達ファブリックのスタイリストは、アイロンなどを使用してスタイリングをする前にすでにスタイルのフォルムが完成していることが仕事の大前提だと考えています。そして、必要最低限の毛量調整か削ぎで髪のツヤを維持します。また削ぎを使わずパーフェクトに計算してヘアを作れる技術こそ、年齢などにより細くなり、コシがおとろえた髪をよみがえらせるために必要な絶対的な技術だとも考えています。井の中の蛙にならず常にトップクラスの美容に身を置き、またいくつもの世界タイトルを獲ることにより、ここ筑豊から東京に媚びることなく、堂々と自信を持って自分自身のスタイルを日本全国、そして世界へと発信できているのだと思います。
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