2026.04.03
その味は、街のDNA。飯塚のソウルフード「味覚焼」はいかにして生まれたのか?
by CHIKUSKI WEB 編集部

患者様一人一人の
生活様式に合わせた
テーラーメイドな治療を
―みなさんは『慢性腎臓病』という言葉をご存知ですか? 実は現在「新たな国民病」とも言われるほど慢性腎臓病患者は増加の一途をたどり、深刻な医療問題となっています。今回のチクスキホスピタルでは、飯塚記念病院・豊永副院長、同院腎臓内科・武田先生のお二方に慢性腎臓病の症状や原因、そして予防、治療への取り組みについてお話を伺います。―
■ 慢性腎臓病患者1300万人 透析患者32万人
【武田先生】 『慢性腎臓病』。一般の方はあまり耳にしない言葉かもしれませんが、実は日本でこの病を患っている方は1300万人以上にものぼります。慢性腎臓病は初期には自覚症状がほとんどありません。検尿の異常や、高血圧、糖尿病、肥満が持続する事により、腎臓の機能は次第に低下していきます。放っておくと血圧はさらに上昇し、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病を発症、腎臓の機能が10%以下に低下すると最終的に透析が必要な状態となります。毎年3万人以上の方が新規に透析を開始し、週3回・1回4~5時間の治療を継続していかなければなりません。
■ 「蛋白尿」は、慢性腎臓病のサイン
【豊永先生】 腎臓には200万個の「糸球体」という毛細血管の塊が存在し、尿を生成しています。高血圧、糖尿病、肥満などにより、糸球体が次第に破壊されると、検尿に異常が出現します。特に「蛋白尿」は極めて重要な所見です。蛋白尿がある人は、正常な人と比較して心血管病による死亡リスクが約4倍、透析になるリスクが約60倍増加します。検診で指摘された蛋白尿を放っておく事は、極めて危険な行為です。原因を精査し、早期から治療介入を行っていく事で、心血管病や透析のリスクを減らす事が可能です。
これからの医療問題解決の鍵は、【生活習慣病】の包括的なケア。
■ 腎臓を守るために 「糖尿病」・「高血圧」・「肥満」を治療する
【武田先生】 糖尿病、高血圧、肥満により、糸球体は破壊され腎臓の機能は低下していきます。腎臓を守るためにはこれらの治療が必要です。特に糖尿病は、透析が必要となる原因疾患の第1位です。糖尿病患者さんの約40%に腎臓の合併症を認め、高血圧が加わることで、腎臓の機能は急激に悪化します。血圧の管理は極めて重要で、通常では外来血圧140/90mmHg未満が治療目標ですが、腎臓病、糖尿病の患者さんでは外来血圧130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満が治療目標となります。これらを包括的に治療していくためには、薬物療法だけでなく、「食事・運動・禁煙」といった生活様式に介入する事(非薬物療法)がとても重要になってくるのです。
■ 慢性腎臓病の予防と治療 【透析予防外来】という取り組み
【豊永先生】 慢性腎臓病の要因である糖尿病、高血圧、肥満は生活習慣に基づいて生じるため、生活習慣病と言われています。減塩、野菜摂取、定期的な運動、減量、節酒、禁煙などの生活様式を改善していく事がとても大切な治療の一環となってきます。しかし普段から続けてきた生活を変え、持続していくということはとても難しいことです。生活習慣を変え、透析を予防していくには、患者様に関わるあらゆる医療従事者が共通の認識で、多方面からケアにあたる事が大切です。当院の【透析予防外来】では、4名の専門医による診療に加えて、家庭血圧や塩分摂取量などの数値を正確に把握した上で、栄養士による食事療法、理学療法士による運動指導、看護師による生活指導を行っています。専門医だけでなく、患者様に携わる医療従事者が、様々な立場から生活習慣への介入を行う事で、患者様とそのご家族の意識を変えていく事が透析の予防につながると考えています。また、仮に腎臓の機能が低下し、透析に至ったとしても、食事、運動療法を継続し、適切な透析治療を行う事で、元気な透析生活をおくる事が可能です。「この地域から、新たに透析が必要となる患者さんを予防する。また、すでに透析をされている患者さんが元気な透析生活を送れるような医療を提供する」。当院では慢性腎臓病の予防、治療から透析治療に至るまで対応する事で、この地域の腎臓病診療に貢献していきます。
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