入社を機に飯塚に越してきた日の夜、まだライフラインの整っていない部屋からお風呂を求めて向かったのが「こうの湯温泉」であった。あの心細き夜に芯からあたためてもらった感謝の気持ちも込めつつ、実は温泉だけじゃない、こうの湯でできること全てをまるっとご紹介。

県内でも類を見ない天然ラドン含有量を誇るこうの湯のラドン水。湯船や蒸し風呂で全身に纏うこともできるが、飲用として10リットル100円で汲むこともできる。神経痛など身体を癒す効果もあるほか、そのまろやかな味わいを料理に取り入れる飲食店も。
営業時間に料金、注意事項など、我々が求める情報を一目で手に入れることができる、お手本のようなインフォメーションカウンター(写真上)がお出迎え。「置物や壁の飾りのほとんどは、社長が各地で買ってきたものなんです」とフロントのスタッフさん。水槽や壺など、水辺あらば泳ぐ金魚やメダカたちの餌やりも、全て社長さんが行っているそうだ。
入って右手のロビーには、程よい距離感のテーブルと畳席が設けられ、各々テレビを観たり、新聞を読んだり、1人もしくは少人数からなる小さなコミュニティが点在。浴場に関しても、他の温泉に比べお湯の湧き出方が少々ダイナミック故に、それぞれの会話が周りに聞こえにくい。大衆浴場ならではの賑わいを持ちつつも、ビギナーでもすっと馴染める開かれたプライベート空間が広がっていた。

蒸気むし風呂

露天水風呂からの眺め

家族風呂(入浴料+1時間400円)

芯から温もった身体をマッサージ。涼しげなせせらぎを聞きながら25分2,000円〜
天然ラドン水の恩恵を受けられる場所がもう一つ。休憩室の奥にある「御食事処はらの」だ。
「このサラダ、ドレッシングも手作りなんです」味を作る水の良さはもちろん、さっと差し出された豆腐サラダ一つでもこのこだわり。料理人歴42年の大島辰哉さんと原野信子さんは20年ほど前にこの食堂を引き継ぎ、お風呂上がりのお客さんたちをその美味しさで驚かせてきた。

和風ベースのさっぱりとした味付けがご年配の方にも人気の名物「ちゃんぽん」650円。
名物「ちゃんぽん」もカツオ出汁の和風スープを使うことでベースはさっぱり、絡み合う具材の旨みでちゃんぽんらしいこってりな一面も味わえる、まずは食べておきたい一品。風呂上がりの一杯を更に極める、パンチのある一品料理も。
「肉自体が柔らかいので、味付けは塩コショウでシンプルにしてます」とオススメの「黒豚ハラミ鉄板」を前に語る大島さん。

添えられたサラダやきんぴらにも、細かい手間暇を感じる「黒豚ハラミ鉄板定食」1,120円。(単品770円)
一杯ひっかけちゃっても大丈夫。2階は宿泊できるようになっており、一体どこまで有り難いんだ〜とほほえみながら布団にダイブしてしまおう。

2階はこんな感じ。

宿泊室(1人4,400円〜)

レトロでかわいい鍵。
そのまま寝てしまっても、朝風呂でスッキリととのってから新たな一日をスタートさせられる幸せ。「こうの湯温泉の楽しみ方」で、もう一つ特集を作ってしまいたいくらいの魅力で溢れていた。
〜Information〜
【こうの湯温泉】
創業しておよそ30年。県内外からラドン水を求めてマニアが集う、筑豊の名泉だ。蒸気むし風呂や岩盤浴、乾式サウナなど、違った楽しみ方ができる2つの浴場は1週間毎に男女入れ替えられる。露天水風呂や、外気浴に有り難い木枕付きベンチなど、ととのいスペースも充実。入浴料と追加料金で家族風呂も利用できる。
飯塚市伊川82-33
0948-28-4126
9:00〜23:00
年中無休
【御食事処 はらの】
一見気づかれにくい休憩室の奥まった場所で、根強い人気を広め続ける御食事処。リクエストに応えて増えることもあるというメニューは現在30種。ドリンクメニューも生ビールをはじめチューハイや寒北斗、焼酎や果実酒などざっくり数えても30種を超える。
0948-22-7227
11:00〜21:00(o.s 20:30)
土日祝は〜21:30(o.s 21:00)
【宿泊】
2階には1人から家族連れまで泊まれる宿泊部屋が。浴衣やタオルなど有り難いアメニティも。15時のチェックインから翌朝10時のチェックアウトまで、入浴時間内であれば入浴し放題。朝の7時から家族風呂の利用もできる(要予約)。1人4,400円から宿泊可。