2026.03.04
チクスキ編集部、しゃべり始めました。──ラジオ番組「チクセキ」配信中!
by ババケンタ

“筑豊のおいしい可能性を耕す”をテーマに始動したニュープロジェクト「MADE IN 筑豊」。第一弾では、若手ファーマー集団『百笑(ひゃくしょう)』と、嘉穂アルプスの麓で養蜂を営む『辻養蜂場』を特集しました。
電子書籍版はコチラ➡若手ファーマー集団”百笑”が見据える、筑豊の農業の可能性。

百笑(ひゃくしょう)
高須賀政信さんを中心に、20代〜40代の多彩なメンバーが集う若手専業農家チーム。ブロッコリーを中心に、季節ごとに多品目を栽培。

百笑 代表の 高須賀政信さん
きっかけは、地域のお祭と獅子舞の集い。
ーInstagramをみていて、百笑のみなさんは「すごく楽しそうに農業に取り組んでいる」のが印象的で、ぜひ話を伺いたいと思いました。
高須賀:ありがとうございます。農業は大変な部分も多いですけど、チームで動くと、知識や経験を補い合えるだけじゃなくて、失敗も何もかも前向きに楽しめることが大きいと思います。みんなでお酒を飲むのも楽しいですし。
ーよくみなさんで飲みに行かれますか?
高須賀:しょっちゅうですね。何かしら飲みに行く理由を常に探しています。モットーは「隙あらば飲む!」です(笑)
青々とした緑が一面に広がるブロッコリー畑
ー百笑はどのようにしてはじまったのでしょうか?
高須賀:もともと自分と山岡、尾下の3人は、地元が同じで、中学校も同じなんです。世代は被っていないので、学生時代に面識は無かったのですが、地域の獅子舞の集まりで知り合い、地元のお祭でもよく顔をあわせていて一緒に飲みに行くようになったのがきっかけですね。
(左から、尾下さん、山岡さん、高須賀さん、藤春さん、深町さん)
ー高須賀さんはさまざまな仕事を経験しつつ、もともと就農は視野に入れていたのでしょうか?
高須賀:いえ、あまりそのつもりはなくて。実家は葡萄やお米を栽培していましたが農家になろうとは思ってなくて、何気なく父と葡萄づくりの部会の現地研修に参加したときにはじめて農業の面白さに気づいて、そこからですね。
ー百笑が栽培しているブロッコリーはどんな特徴がありますか?
高須賀:茎をしっかりと太めにつくっているので、茎まで美味しいのが特徴です。あとは近場で採れたものだと、新鮮さが違いますね。蕾が締まっていて、シャキシャキしてます。
実際に収穫したてのブロッコリーに触れると、蕾がミッチミチに詰まっていました
ー百笑のブロッコリーはどこで購入できますか?
高須賀:基本的には農協を通じて卸売をしていて、多いときで1日8000本出荷しています。他には飲食店と直接お取引したり、個人向けには、Instagramで時々販売したりもしています。
目指すは、九州一の収穫量。
ー今後の百笑の展望を教えてください。
高須賀:ブロッコリーをどんどんつくって、今年か再来年には、九州一の生産量を目指します。
ー九州ナンバーワン!まだまだ広げていけるんですね。高須賀:可能性は十分にあります。長崎の島原に、ブロッコリーで天皇杯※をとった方がいらっしゃって、そこへ見学にいったんですよ。雲仙普賢岳のうえから、海辺までブロッコリー畑が続く圧巻の光景でした。そこの方たちに、面積的に追いつけそうだなと。
※農林水産祭天皇杯:部門ごとに、特に高い業績を上げた最優秀者に授与される。
ー筑豊エリアだからこそ拡大していける部分もあるのでしょうか?
高須賀:世間一般的にも言われていることですが、農業人口の高齢化・後継者不足は肌身で感じていて。耕作放棄地を借りて、草刈りをしたり、そういった管理はしっかりしようってみんなで決めてるんです。
高須賀:そうして地道にやっていると、どんどん周りの方から、使っていなかったり貸してもらえる土地の話をいただけるんです。
ー高須賀さんたちの若い世代で、誠実に農業に対して取り組む人に対しては、応援してもらえる傾向があるのですね。高須賀:そうなんです。それに土地がたくさんあっても、ひとりだと限界がありますが、ふたり、3人と力をあわせたら3倍4倍と広げていけます。事業としても、チャンスはいくらでもあるなと思います。
百笑(ひゃくしょう)
Instagram:https//www.instagram.com/hyakusho_mks/=======
注目の若手養蜂家、辻諒太さんが養蜂場を立ち上げた理由とは?
辻養蜂場
2015年に創業した、福岡県嘉麻市で唯一養蜂場。嘉麻アルプスの麓で無添加製法による100%ピュアなはちみつを生産。地域の道の駅でも高い人気を誇る。
公式サイト:http//tsuji-bee.com/
代表の辻諒太さん
ー辻さんは、代々受け継いでこられた養蜂家ではなく、1代目なのですね。
辻:はい、そうなんです。
ー20代の若さで、養蜂場を自ら創業されたという話は聞いたことがないです。
辻:珍しいかもしれないですね。養蜂自体が、新規参入がしにくい事業ということもあります。各地域で複数の養蜂場は成り立たないですから、最近多いのは、祖父の世代がやっていて、息子は継がずに、孫の世代が引き継ぐというのはききますね。
ーそもそも養蜂をはじめられたきっかけは?
辻:母方の実家が、庭先でミツバチを飼ってたんですよ。ひいおじいちゃんの代からずっと飼ってたらしいんですけど、祖父は国鉄の職員で、休日も割と多かったようで半分趣味ぐらいの感じでミツバチを飼っていたみたいで。巣箱が庭先にあったのを小さいころから見ていて、養蜂家に興味を持ちました。
ーもともと蜂や、生き物好きなところもありましたか?
辻:それもあります。自然のなかで仕事がしたいとか、社長的なことをやってみたいとか。いろいろあるなかで、養蜂って仕事がいちばん当てはまっているのかなと。
ー小さい頃から、養蜂ひと筋だったのですね。
辻:そうですね。農業系の短大に入って、その先生の紹介で大手の養蜂場を紹介してもらって、3年間の修行を経て独立しました。
おいしいはちみつができる条件
ーこのあたりの地域が、養蜂に適している環境なのでしょうか?
辻:そうですね。都会だと養蜂は出来なくて、このあたりは、よく蜜が採れます。杉の木などの針葉樹だと蜜が出ないのですが、管理されてないような雑木が多い広葉樹の山だと、蜜が採れやすいんです。
ーこのあたりは広葉樹が多いのですね。
辻:近隣でも大分のほうまで行くと、綺麗に管理された山ばかりで養蜂には適していないです。
このあたりでは、椎、野ばら、クロガネモチ等の花々から採蜜していて、あとは麓に田んぼがたくさんあるので、蓮華のはちみつもよく採れます。
ー山の花の種類によってもはちみつの味は変わりますか?
辻:大きく影響しますね。僕のところは、後味がすーっとしてるって言われます。
ー美味しいはちみつをつくるために、大事なポイントは?
辻:イメージ的にはおいしい牛乳をつくるために、いい乳牛を育てるのと同じで、いかに「いい蜂をつくるか」がポイントです。
嘉麻市内の3箇所に養蜂場があり、巣箱を管理。巣箱や嬢王蜂・働き蜂をそれぞれ管理し、巣作りや蜂づくりを手がけるのが養蜂家の手腕。
辻:養蜂は環境に大きく左右されるので、場所さえよければうまくいく部分もありますが、養蜂家の良し悪しは「きちんと蜂の面倒をみてるかどうか」だと思います。
ー辻養蜂場のはちみつは、どこで販売していますか?
辻:道の駅やスーパー、自宅でも販売しています。時間帯は午前9時〜17時で、平日・休日問わずです。自宅なので、不在のときもあります。
ーこれからの展望を教えてください。
辻:いま自宅でも販売をしているのは一時的なもので、将来的にはもうちょっといい場所に引っ越して、はちみつの直売だけでなく、ひとが集まる場所をつくれたらいいなと思っています。
辻養蜂場
公式サイト:http//tsuji-bee.com/company/
Instagram:https//www.instagram.com/tsuji_apiary/
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