2026.03.04
チクスキ編集部、しゃべり始めました。──ラジオ番組「チクセキ」配信中!
by ババケンタ

創業者から受け継いだもの、それは、珈琲をおいしくするためのすべて。
「覇薇可否道」飯塚の方ならその名を知らぬ者はいない名喫茶。
旧店舗の柏の森から、現在の秋松に移転して9年目。その歴史は古く、創業は1974年(昭和49年)に遡る。
「珈琲のことなら、何でもとことんこだわる人でした」父であり創業者の先代を語るのは、焙煎歴25年、現マスターの原さん。
「父には10年焼いたら一人前と言われ、ひたすら焙煎機を回し続けました」
300gを1万セットという耳を疑うオーダーが入ったこともあったとか。
「日記はつけないけど、焙煎ノートだけは習慣になりましたね」
窯の温度はもちろん、天気、気温、湿度、豆の硬さ、水分量など、あらゆるデータを蓄積し、その日のベストな焙煎を組み立てる。
イメージは「均等に火が通るように、ふんわりと煎る」
先代のこだわりは抽出にも及び、覇薇オリジナル銅製ドリッパーとポッドを開発。
一杯のコーヒーの最適解を導き出すため、並々ならぬ情熱が注がれた道具は、今も現役で使用されている。
まずは、看板とも言えるマイルドブレンドを味わってほしい。
注文を受けてから豆を挽き、ネルドリップで丁寧に淹れるコーヒーは、エレガントな香りで、酸味・甘味・香ばしさが渾然一体となって口の中に広がる。
喉に留まることなくストンと落ちる感覚は、上質でクリア。ブレンド珈琲の概念を再構築させられるその味わいに、日々の技術の研鑽を感じずにはいられない。
どうしてそこまでこだわるのか?
「私が、一番おいしいと思える珈琲を飲みたいだけ」とマスターは笑う。
だが、季節に応じてブレンドの配合を調整し、いつも変わらぬテイストを保つのは、長年この味を求めてくるお客様のため。約半世紀続く歴史がそれを物語っている。

●豆の販売は、シングル15種、ブレンド2種(540円〜/100g〜)、お手軽なドリップバッグ108円(20種)●コーヒー1杯550円〜
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