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DOCTORS INTERVIEW VOL.93

2022.12.07

「心不全パンデミックをご存知ですか?」


●はじめに

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の繰り返す大流行により、感染爆発を意味するパンデミック(pandemic)という言葉は、良く知られています。感染症は段階的に拡大して行くことから、最初に発生するのが「アウトブレイク(outbreak)」と呼ばれ、特定の区域、集団内で予測される以上の感染者が発生した場合で、医療機関や介護施設内での増加を指します。そして、より広い地域に拡大すると、「エピデミック(epidemic)と呼ばれ、国境を越えて拡大し、世界的に拡散、同時流行した状態がパンデミックです。
 一方、心不全は、「なんらかの心臓機能障害、すなわち、心臓に器質的およびあるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群」(日本循環器学会、2018年)と定義され、心疾患の終末像とされます。心不全の原因となる心疾患は様々で、高血圧性心疾患、虚血性心疾患、弁膜症、心筋症などです。
 では、どうして感染症ではない心不全に、感染症のパンデミックをくっつけて心不全パンデミックと呼ぶようになったのでしょうか?


●超高齢社会で心不全が急増する

 そこには、先進国における高齢者人口の増加と加齢と共に増加する心不全の有病率に由来しています。現実的に全世界的な心不全患者数の増加が報告され、3


●図1:日本の65歳以上人口における心不全新規発症推定数の推移(公益法人日本心臓財団より)

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