2026.04.03
その味は、街のDNA。飯塚のソウルフード「味覚焼」はいかにして生まれたのか?
by CHIKUSKI WEB 編集部
今年8月、田川市夏吉のファッションホテルが幕を下ろそうとしている。
昭和から時代を駆け抜けてきたこの施設が失われてしまう前に、何か残せないか…
そう思った時には既にもう、私は養豚場の匂いに包まれていた。
先代が47年間。バトンをもらってからは10数年間。

↑エントランスに立つメイン看板。施設内にはあらゆる所に「GO-YA」と「MAHALO」が混在しているが、後者が現在の正式名称だ。
思い入れのあるイオンが今でも「ジャスコ」や「ダイエー」と呼ばれ親しまれているように、「GO-YA」の名で認識している世代も多いのではなかろうか?
田川市夏吉の岩屋(ごうや)地区である事からその名が付いた。
先代の孫である現オーナーによるリニューアルの際、行きつけの美容室の担当に新しい店名を相談すると
「ハワイとか好きやき、マハロでいいんやない?(笑)」
という提案でぬるっと現在に至る。

↑GO-YA時代のものを流用している設備も多く、それもまた味である。
元々米屋を経営していた先代が、昭和41年に築上郡で「ホテルついき」をオープンしたのがはじまり。

↑「ホテルついき」
高度経済成長期にモータリゼーションの発展によって、各地にホテルが普及した時代だ。
米も昔は米屋の専売であった為に懐が暖かかったという話を聞くが、次に目を付けたビジネスもまた時代の波に乗った産業だったわけである。
立地重視で10年ほど築城基地のそばで営業した後、昭和50年に地元田川のこの地でリスタートした。
全国的に失われつつある、昭和〜平成初期のストラクチャー。



現オーナーが引き継いだのは10年ほど前。
レジャーの多様化などで宿泊客のニーズも変わっていく中、外装照明や内装のリニューアル、福岡市内の大手ファッションホテルのコンサルを受けてフードメニューに力を入れるなど、新しい試みで宿泊客を迎え入れてきた。


筑豊でも残り少ない、ガレージに駐車して部屋に登る「モーテル」スタイル。
バスルームや壁紙などはリニューアル時に一新されたものも多いが、部屋の基本的な構造はそのままなので、パーツパーツでレトロの残り香を愉しむことができる。



↑スタッフルームの無機質な白いプレートの上下に、レースのシールという素敵な心配り。
コロナ禍による直接的な利用減や、それに伴う様々な遠因、先を見据えた経営判断により、8月をもって本事業を“完走“する見通しだ。
円満の前向きな閉店をするわけだが、オーナーはこれを「終わりの始まりですかね♪」と一言でまとめた。
数秒経って、「使い方おかしいですよ(笑)」と我々は訂正した。

【MAHALO by GO-YA】
住所:田川市大字夏吉4412
営業日:金・土・日・祝日
閉店日:8月28日
※記事掲載日現在の情報です
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