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DOCTORS INTERVIEW VOL.18

2016.05.07

いわみハートクリニック

岩見 元照 院長

「“地域医療構想”をご存じですか?」

1.はじめに
飯塚市、嘉麻市、桂川町を含む飯塚医療圏において、地域医療構想を策定・調整する会議が行われています。地域医療構想とは、医療法では「構想区域における、病床の機能区分ごとの将来の病床数の必要量のほか、病床の機能分化及び連携推進のために必要な事項を含む将来の医療提供体制に関する構想」と定義され、産業医科大学公衆衛生学教室の教授松田晋哉先生によれば「その地域の実情に応じた課題抽出や実現に向けた施策を住民を含めた幅広い関係者で検討し、合意をしていくための過程を想定し、さらには各医療機関の自主的な取り組みや医療機関相互の協議が促進され、地域医療全体を俯瞰した形で実現していくもの」と説明されます。具体的には、病床の機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)ごとに2013年度の医療需要を基に、2025年の医療需要と必要病床数を推計し、あるべき医療提供体制の姿を明らかにするとともに、その実現に必要となる施策をほどこすこととされます。

 

2.どうして地域医療構想策定・調整が必要なのでしょうか?
2025年には第一次ベビーブーム世代が75歳以上となり(図1)、医療介護需要が急増すると予想されます。一方、少子高齢化の進展など人口構造の変化や疾病構造、医療供給体制には地域差があります。福岡県でも、福岡都市圏を除き、筑豊地区を含む多くの地域で人口減少が始まっており、高齢化は進むが、高齢者人口は減少する地域もあると推計されています。このように、地域ごとに異なる医療需要の将来の変化に対して、地域の実情に応じ、それに見合った医療資源の効果的効率的配置を促し、急性期から回復期、慢性期・在宅医療等まで患者さんの状態にふさわしい、より良質な医療サービスを受けられる体制を作ることが必要と考えられるからです。

 

図1

3.地域医療構想を策定・調整するメンバーや必要なデータについて 
福岡県全体の構想を策定する地域医療構想策定会議は医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、医療機関で構成され、飯塚医療圏や福岡・糸島医療圏など二次保険医療圏の地域医療調整会議は区域内の全郡市区医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、市町村、医療保険者、医療機関、保健所の方々で構成されます。  地域医療構想の策定及び実現に必要なデータは厚生労働省が一元的に整備し提供します。現状の入院受療に関するデータ、2025年の性・年齢階級別推計人口、病床機能報告制度に基づく医療提供体制の状況、病床の機能区分ごとの医療需要に対する医療供給の状況、疾病別の医療需要に対する医療供給の状況、疾病別アクセスマップと人口カバー率、介護保険サービスの整備状況を収集、分析します。  各二次保険医療圏についての具体的策定素案については、今年秋以降に発表予定ですので、次回の私のリポートではもう少し具体的な飯塚医療圏の地域医療構想策定素案をお示しできるかもしれません。

参考文献 (1)飯塚医療圏における地域医療構想策定のための模擬調整会議 産業医科大学 公衆衛生学教室 松田晋哉 (2)地域医療構想について 福岡県保険医療介護部医療指導課

 

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