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直方市・頓野「喜久屋菓子舗」_親子3代で作る、これまでとこれからの和菓子。

2024.05.14



始まりは明治時代末期の直方。豆の投機に失敗し、大量に余ったうずら豆を餡にして作られたのが「成金饅頭」だ。形や味の説明は一切なく「これで成金になりました!」という豪快なネーミングは、120年経った今でも手土産にしたくなるユーモアがある。それでいてちゃんと美味しいのも愛すべきポイント。フォルムはどら焼のようだが、どら焼よりもふわっともちもち。豆の食感は残しつつも舌触りの良い餡が優しい。そんな成金饅頭の元祖と言われている「かめや」で働いていた初代・岩吉武夫さんが、その味を引き継いでいるのが「喜久屋菓子舗」だ。



「焼印や木箱はかめやで使われていたものです。味も当時のものを引き継いでいますが、やっぱり作る人の感性によって違いますね。お客さんの意見も聞いて改良したりもします」と語る武夫さんは、85歳になった今でも餡作り担当。かめやで25年もの間工場長を勤め、昭和57年に独立して夫婦で喜久屋菓子舗を開いた。




最大で直径26cmの成金饅頭を作ることも可能。「祝」や「寿」などお祝い事に合わせた焼印も。


先代の味・意志を引き継ぎながら、ニーズに合わせた新しい名物を生み出す息子であり2代目・輝彦さん。「コーヒーにも合うような和菓子をと、妻と試行錯誤しながら作ったのが『コーヒー大福』です」。求肥にも餡にもコーヒーが練り込まれ、コーヒーはもちろんお茶にも合いそうな新感覚な大福は一年を通して人気だ。



「和菓子って季節に合わせた商品が多いんです。特に上生菓子は常にラインナップが変わるので、季節ものこそSNSで発信していけたらなと」。輝彦さんの息子で3代目・恵汰さんは、もっと若い世代にも和菓子の魅力を伝えるべくインスタグラムでの発信にも力を入れている。
​​​3代現役の間で交わされる日々の見事なリレーは、大きな歴史の流れを引き継ぎながら穏やかに進化を続けている。


成金饅頭の元祖「かめや」の味を引き継ぎながら、季節の和菓子やコーヒー大福・モンブラン・葛アイスバーなど、親子3世代が手掛ける全世代に愛される和菓子を。


黙々と、阿吽の呼吸で作られる和菓子。取材時は桜の季節のものが並んでいたが、5月を迎えると「藤」の上生菓子や「柏餅」や「葛アイスバー」などが並ぶ。

直方市頓野1936-3
0949-26-5712
9:00〜18:00
火曜日定休
インスタグラム@kikuya_kasiho

この記事を書いた人

スーパー・ハッピー・フラワー

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